寡婦控除を申請

2021年11月02日

今日、母が退院しました。

先週水曜日と土曜日にカテーテル下で冠動脈を風船で膨らませる処置を行いました。
血管が良く膨らみ、画像でも血液がしっかりと流れていった様子がよくわかりました。
91歳なのに何のトラブルもなく処置が終了したことを思うと、認知症と日常生活動作の低下があり介護が必要な状態ではあるけれど、母は比較的元気な高齢者ではないかと思ってしまいます。
私の父は山で仕事をする人でした。
母はその手伝いをしていて、私が小学校に上がるころまでは毎日のように父の山に歩いて通っていました。
何キロくらいあったのか、今では全くわかりませんが、多分4~5キロはあったと思います。
私も小学校に上がるころまで母と一緒にその山に毎日通っていたので、私も多分芯から丈夫だと思いますが、そういう生活をつづけた母もまたとっても丈夫なのだと思います。
連れてきてちょうどのタイミングで母の状態が急変し、狭心症の対応をしていただけたこと、とてもラッキーでした。
そして更に、元の施設にそのまままた戻していただけたことも、とてもラッキーでした。

もう一つ、ラッキーだと思うことがありました。
それは母が税金の「寡婦控除」を受けてなかったということがわかったことでした。
「寡婦控除」とは、合計所得500万円以下の「寡婦」=配偶者と離婚又は死別した女性が27万円の控除がうけられるという仕組みです。合計所得500万円以下のひとり親なら35万円の控除が受けられます。
昨年の税制の改正により昨年度の所得から非婚者も対象となり、またひとり親の要件に男女が問われなくなりました(以前は「寡夫」のみが対象でした)。

https://jiei.com/news/kafu2020
https://jiei.com/news/kafu2020

母は20年間工場勤務の経験があり国民年金プラス厚生年金なので、年金額は決して少なくはありませんが多くもなく、生活していくにはギリギリの金額でした。
税金や後期高齢者医療保険税・介護保険料がとても高いので、何か手違いがあるのではないかと市役所に何度か聞きに行ったことがありました。
が、その時にいただいた回答は、母の年金額はギリギリ課税世帯になってしまうので負担感はあるだろうけど仕方がないというものでした。
「寡婦控除」を受けていないというのは吉川市の職員さんが母の書類を見て発見してくれたことで、それを受ければ市民税が非課税になり、後期高齢者医療保険税も介護保険料の負担も軽減されることになります。また、高齢者施設の入所費用(ホテルコスト)も減額されるということだと思います。
その年の1月1日の住民票所在地に控除の申請をしなくてはならないとのことで、母の場合はこれまで住んでいた岐阜の市役所に申請をすることになります。
早速岐阜の市役所に電話をして聞いてみると、郵送での手続きが可能で、すぐに申請書を送ってくださるとのことでした。
そして、これまで払いすぎていた税金については5年間遡って払い戻ししていただけるということでした。

すごくホッとしました。
施設の入所費用も、少し援助しないと払いきれないところでした。
若いころの母は「せめて自分の葬式代くらいは残したい」とよく言っていましたが、それはかなわないと思っていました。
負担が軽減されるなら、母が希望した通り自分の葬儀代くらいは自分で出せるようになるかもしれません。
「寡婦控除」を受けていないという事実、見つけていただけて本当に良かったです。

でも、先ほども書きましたが、私は何度か田舎の市役所に何か手違いがあるのではないかと聞きに行っていました。それでも、この事実は発見されませんでした。
同じように発見されずに、気づかずに高い税金を払っている方は少なくないのかもしれません。