ウォシュレットの話
約1週間ニューヨークに滞在して、一番不便だと思ったのはウォシュレットです。
考えてみればニューヨークだけでなく、これまで訪れた海外の国々のトイレにはほとんどウォシュレットはなかったような気がします。なぜ今回に限ってこんなにも不便だと感じたのかは自分でもよく分かりませんが、とにかく不便でした。
私が初めてウォシュレットを体験したのは1987年、長男を出産した産婦人科病棟のトイレでした。
初めて見たウォシュレットは正直抵抗があり、あまり使いたいとは思えませんでした。
が、その後引っ越した三郷市のマンションにはウォシュレットが設置されていて、以後ウォシュレットのない暮らしは想像できなくなりました。
その後ウォシュレットが普及したことで尿路感染症が激減したという事実を知り、当然使うべき重要なアイテムのひとつとなりました。
もちろんウォシュレットのついていない公共トイレもありますが、そういうトイレを使った時は何か忘れ物をしたような、心もとない気持ちになってしまいます。
改めて色々と調べてみると、ウォシュレットを最初に開発したのは意外なことにアメリカだそうです。
でも欧米諸国の水道水は硬質のところが多く、水道水にマグネシウムやカルシウムが多く含まれているので凝固が発生しやすく故障の原因となるのであまり普及していないとのことです。
ユニットバスが普及していて、トイレにコンセントが設置されていないところが多いこともウォシュレットが普及していない一つの理由でもあるそうです。
一方軟水でマグネシウムやカルシウムの凝固の不安が少なく、トイレにコンセントを設置しやすい日本では2020年の3月時点で家庭での普及率は総世帯で73%、二人以上の世帯で80.2%とのことです(ウィキペディア)。
息子に聞いたら携帯用のウォシュレットを持ち歩いているそうで、なるほど!と思いました。
携帯用のウォシュレットを持っていれば旅行の時だけでなく災害時などにも使用できるだろうと思いました。
能登半島地震でも不衛生なトイレ環境のためトイレに行くのを我慢したり、十分な水分摂取ができなかったり、断水などにより下着の洗濯が十分にできなかったことなどにより、特に女性が尿路感染症に苦しめられたというお話を聞きました。
携帯用ウォシュレットが全てを解決するわけではありませんが、少なくとも劣悪な環境の中でも清潔を保つことが可能になると思います。
携帯用ウォシュレット、私も常備しようと思います。